「光は我が喰らった。」

「お前は強い。運が良ければ我を滅ぼせるだろう。ただ、お前に大人しく滅ぼされてやるつもりは無い。」

禍が不敵な笑みを浮かべ、ゆっくりと周囲が日陰になっていく。

禍の力を文字通り暗に示すかのような、偶然。

見る者が見れば不気味という感想を抱くであろうがスサノオにそのような感性は無い。

「抵抗するな。長引くだけだ。」

いくら演出しようが、目の前にいる敵から感じられる力は増大していない。

変化無し。すなわち問題無し。

極めて論理的に、そう判断した。

「そうか?お前を滅ぼすのは我だと、言った覚えはない。」

「…?」

ただ、だからこそ見逃していた。