クセルシエ海支部改め、新イルフィア本部。 騎士団はユナのもと再編していた。 目下の目標はクセルシエ海以外の支部へ飛んだ区域およびその一つであるタロン区に避難したメナの安否確認と、騎士団の防衛と更なる強化。そして悪魔の殲滅と旧イルフィアの奪回であった。 しかしそのいずれも眼中に無い者もいた。行方不明のリリアの救出を画策するミューズ。
一方、魔女に占拠された旧イルフィア本部跡地で目を覚ましたリリアは自分を拉致した魔女……生き別れの姉レロアと対話していた。
マナの推測通り、今まで「悪魔」と呼んでいたのは外見と言語が違うだけの人間、クーブ帝国の人間であったこと。
リリア自身もまたクーブの魔女計画に出自を持つこと。
知らなかった真実を次々とレロアから突きつけられる。
言葉も通じないまま甘えてくる異母妹ルリィに罪悪感さえ覚え、リリアの正義は根幹から揺らいだ。
魔女の分析が進み、新イルフィア本部による反撃はクーブからいくつかの支部を奪回するほどに至る。
騎士団は最前線であるリオブ氷河支部奪還のため大規模な攻撃を計画。そのメンバーにリリアも招集される。
ユナは負傷しながらもクーブ兵を殲滅し続け、中央塔の最上階でルリィを追い詰めてあとはとどめを刺すだけにまで迫ったが、負傷により力が弱まりルリィと膠着状態に陥る。
そこへ到着したリリアはルリィにとどめを刺し忠義を示すようユナから命令されるが、相手を悪魔と蔑みながら進撃し続ける戦場でイルフィアを信じられなくなったリリアはそれを拒否し、ユナを蹴り飛ばす。
さらにそこへミューズとレロアも遅れて辿り着き、睨み合いになる。
リリアは憎しみを原動力にしたくないと説得し、イルフィアとクーブを和解させるという夢をミューズに語る。
ただ絆されたわけではないと分かったミューズはそれを尊重し剣を納める。
それを見たレロアもルリィを助けられた借りと、リリアの言葉にミューズを納刀させる力があったことを認め剣を引く。
リオブ氷河支部の戦いは双方痛み分けという形で終わり、リリアは夢のため騎士団を抜けることとなる。