「先生、装着できました。痛いところとか無いですか?」
「うん。大丈夫。」
黒曜同盟本部、古代兵器研究課の一室。
今日は、あるテストが行われる。
「よく作ったね。見た目の割に重くないよ。」
「良かった。自信作ですよ。」
テストとは、片足不随となったリリアの義足の装着である。
義足の製作者は、他でもないカラナだった。
フレデフォートに引導を渡し、帰還したカラナは一躍英雄となった。
機甲軍兵の残党以外目立った脅威は存在しなくなり、今やカラナは自身や機甲軍兵のルーツたる旧約界━━かつての名を地球━━に関する研究に携わる存在となっている。
「せーので立つよ。」
「はい。いつでも。」